Ryuz's tech blog

FPGAなどの技術ブログ

2022-01-01から1年間の記事一覧

BinaryBrain で HLS をやってみる (ver 4.2.4 リリース記念)

はじめに 先ほど BinaryBrain 4.2.4 をリリースしましたので少しだけ時事ネタ的にプログを書こうと思います。 github.com もともと FPGA の基本構成要素である LUT を LUT 構成のまま誤差逆伝搬で学習させてしまおうというのが、以前発表したLUT-Netの趣旨で…

ハードマクロの稼働率について考えてみる

はじめに FPGAに限らずCPUやGPUなどすべての計算機に言えることなのですが、ハードマクロの演算リソースは使ってなくてもそこに居座り続ける(要するに無駄)という問題があります。 筆者は普段主に ZynqMP を使っておりますので、APUやRPUやOCM、PL内部のLUT…

リアルタイム処理を再考してみる

はじめに 最近、github連携が便利でZennを使い始めましたが、あくまでこちらはQiitaの乗り換え色が濃いので、引き続き、結論のない試行錯誤中の感想とか、ポエム系はこちらに書こうかなと思います。 今回はまたあらためてプロセッサのリソース観点からリアル…

試しに Zenn の github 連携を使ってみた

Zenn試してみました Zennだと github に置いた Markdown と連携できるということを知って、さっそくいくつか最新の試みを試してみました。 タイムリーな要素を含むブログと、Tipsとして取り回しよく蓄積したい情報とでうまく使い分けると便利そうには思いま…

ZynqMP 用の SDイメージを SD カードを使わずに作る考察

概要 以前、[こんな記事]https://ryuz.hatenablog.com/entry/2022/04/30/213444を書きましたが、その際、実 SD カードにイメージを作ってから dd コマンドでイメージを保存していました。 もちろんもっといいやり方はあるだろうなとは思っていたのですが、「…

(備忘録) SystemC インストール

SystemC を WSL2 の Ubuntu 20.04 に入れてみたのでメモ。 git clone -b 2.3.3 https://github.com/accellera-official/systemc.git cd systemc export CXX=g++ autoreconf . mkdir objdir cd objdir ../configure --prefix=$HOME/.opt/systemc-2.3.3 make -…

Kria KV260 の 認定Ubuntu で RPU (Cortex-R5) を認識させる

はじめに タイトルそのままの内容です。 以前、Ultra96V2のDebianイメージで Cortex-R5 を認識させる - Qiita という記事を書きましたが、その Kria K260 版です。 今回は 認定Ubuntu の iot-kria-classic-desktop-2004-x03-20211110-98.img を使っておりま…

Windows11+WSL2にて、SDカードのext4パーティーションを操作する

はじめに 表題の通りの自分用備忘録です。 最近 Windows11 にアップグレードして、ほとんどのことがWSL2 でできるようになりました。 必要な作業 usbipd-win のインストール 下記の通り、実施すればOKです。 docs.microsoft.com カーネルビルド CONFIG_USB_S…

ZynqMP用のDebianイメージをWin32DiskImager用に作成してみる

はじめに ikwzam 氏のZynqMP 用の Debianイメージにはいつもお世話になっております。 一方で、古い Windows 環境しかないときにSDカードイメージを新規に作ろうとすると何気に苦労するので、Win32DiskImagerなどで書き込めるイメージにできないかと思ってい…

Ultra96V2のDebianでDocker動かしてみた

はじめに 最近いろんなところで Docker の活用を聞きますし、私自身も多少は使ったことはあったのですが、Raspberry PI4 のおかげで aarch64 での利用も増えてきているようですので、Ultra96 でも動かないか挑戦してみました。 例によって、ikwzm氏のDebain…

最小セットのRISC-Vコアを作ってみた

概要 前々からやろうやろうと思って全然手が出せてなかった RISC-V ですが、本格的にやると 深みにはまりそうだったので、最小セット(rv32i)をコンパクトに SystemVerilog + Rust で 動くコアが書けることを目標にちょっとやってみました。 感想としては、…

vivadoのプロジェクトからファイルリストを得る

ほぼ自分用のメモですが、いつも忘れるのでここに tcl 張っておきます。 set f [open "file_list.txt" w] foreach fname [get_files] { puts $f $fname } close $f なかなか tcl 慣れない...

リアルタイムコンピューティングのメモリ階層

はじめに 以前こちらに参加させていただいた時に、HPCで演算器を遊ばせないために必要なメモリ帯域や階層キャッシュの容量の話を知る機会があり、エッジコンピューティングの場合どうなのだろう、といろいろと考えておりました。 で、ちょっとだけ構想を Twi…

HLSでカメラ画像をダイレクトに処理してみた

概要 タイトルそのままです。HLSでカメラ画像をダイレクトに処理してみました。今回は3x3のフィルタでラプラシアンフィルタを実装しています。 こちらに公開しております。 何が違うのか メモリに置いている画像への処理をアクセラレートするのではなく、カ…

Vitis/Vivadoのバージョンを切り替える

概要 複数のバージョンの Vivado や Vitis を共存させて切り替えながら使いこなしている人も多いと思います。 特に最近私がコマンドラインから使う機会が増えてきたのですが、不用意に settings64.sh を実行すると、他のツールとの競合もあったりして Vivado…